2012年09月22日

Autumnal Equinox(秋の彩りに傾く渓)


■千代川流域
■2012−9−22(土)・秋分の日曇り晴れ曇り
■あまご1匹、茶ワナ1匹、チビ少々
■同行者1名
急遽決定した茶ワナ探索・・殆ど眼中になかった玉砕連発の千代川水系・・
あの渓の初秋の雰囲気に浸りたい想いもあり、薄々ダメと解っていながら出向いて見た。
結果はやはり予想通りで神の恵みを頂くに留まり、この渓の厳しさを再認識したシーズン閉幕となった。

(結果だけ簡単に見る・・編集中)

私「先週、最後にウグイ釣れ上がって・・(渓流)シーズン締められへんかったし!(笑)」
Y「・・(笑)・・」
私「今週か来週にでも佐々里辺りに締めに行こぉかぃ?・・」
Y「もぉ〜秋やし!・・茶色の魚が待ってまっせ!(笑)」
私「マ・マぁ〜ジぃ〜すぅ・か?!・・マジでぇ〜?」
Y「秋口に調査せなアカンちゃぅん?」
私「そ・・そらぁ〜・・なぁ〜・・(汗)」
(ホ・ホンマかぃや?・・行くかぁ?・・この場に及んで・・)
昨年今年と散々な憂き目に遭って毎度玉砕して帰阪している千代川水系・・
しかも先週末に出向かれて芳しく無いと報告されていたsfr5さんのブログ記事に・・
『あっりゃぁ〜?小康してましたか・・』
・・とコメント差し上げたのが前日の事である。
(ただの川歩きって書ぃたぁ〜たのに大丈夫かぃ?・・)
翌朝、Yちゃんのお迎えに出向くと既に高速は大渋滞の様相・・・・
程なく[事故渋滞・西宮北〜宝塚17Km]の電光掲示が目に飛び込んで来た。
「あっりゃぁ〜・・(アカンでこれぇ・・)」
殆どの釣り場に高速に乗って出向く事になる私の場合、最も危惧されるのがこの往路の[事故渋滞]で変に巻き込まれると釣りどころでは無い状況に陥ってしまう・・・
とにかく中国西宮北インターと名神大津インターの間で発生する事故は出鼻を挫く大きなアクシデントとで、単独釣行だとこの段階で西行きの予定が東行きに急遽変更となることもある。
今日はYちゃんのお迎えもあって、辛抱せざるを得なくなった。
自宅を出て宝塚でYちゃんをピックアップした段階で30分の遅れ・・
そして何とか高速らしい走りを取り戻した頃には既に一時間以上の遅れが生じていた。
私「あぁ〜ぁ・・やぁっと(渋滞)抜けたし!・・ところで天気は?」
Y「晴れか曇りちゃぅ?・・今日は涼しぃでぇ・・きっと・・」
この辺りYちゃんの予報は私なんぞが勘案するよりも相当に確度が高く重宝している。
私「今日、ichr・・村の寄合ぃやて(笑)・・なんや(言ぅとったな)雑技団?!」
Y「はぁ〜??」
私「・・と違ぉて、ほれ・・火消しの・・」
Y「消防団?」
私「そうそう・・その寄合ぃがあって[行けませぇ〜ん]言ぅとったし!」
Y「はぁ〜ん(笑)・・そぅなん?」
私「なんや来年は役(やく)やらされそぅでヤバイって言ぅとるわ!」
Y「ほぅ・・」
私「役で隊長なんかなったら釣りにも行かれへんのちゃぅ?」
Y「・・・」
私「万が一、火事なって[出動!・点呼・・隊長は??]ちゅぅ〜て・・」
Y「釣り行ってまぁ〜す!・・(笑)」
私「留守でぇ〜す!・・って洒落にもならんし!」
Y「そぅそぅ・・」
私「ほなぃなったら完璧・・村八分確定ちゃぅん?(笑)」
こんな話をしながら一時間程遅れて目的地到着・・・
私「さぁ〜・・今日も玉砕して帰るんかぁ?(笑)」
Y「あっ・・はぁ〜ん(笑)・・魚次第やね・・(笑)」
そして、本日のお目当て・・早速茶ワナの調査を開始する事にした。

@茶ワナが居るかもしれない渓(11:00〜12:30)
私「もぅチョッと上見とこぉかぁ?(先行者居はったら不味ぃし!)」
暫く走ると上手(かみて)の離渓点と見立てたポイントまでは釣り人の姿もそれらしい車もお見受けせず、Uターンして目を付けていた場所に車を停めた。
そして、ここを離渓点とする下手(しもて)区間と先程確認した上手(かみて)区間をショートタイムで割って見ることにした。
Yちゃんが下手(しもて)で私が上手(かみて)と決め、それぞれ一時間半の茶ワナ調査に・いざ出陣!・である。

↑渓の雰囲気も良く、水量も程々・・茶ワナが息衝いて居るのか?居ないのか?・・残って居るのか?居ないのか?・・・この時期にココを調査してみたいと考えていた。
(まずはチビでもエエさかぃ居るか?居らんか?が知りたいなぁ〜・・)
「フ・ラ・イ・は?・・」
(茶ワナの血筋考えたら、アンマ小ぃこぃのは・・??)
その様に思えて結んだ毛鉤はレインデェア・シェルバック・ビートル#12・・・
「まぁ〜ヤマメのチビには向かんけど・・イワナや茶ワナやったら顔出しぐらいするやろぉ・・」
(顔出し確認して鉤掛りせんかったらサイズダウンしょぉ〜かぃ・・)
大きく深呼吸して、目前のポイントからゆっくりと釣り上がって行く・・・
しかし・・全く反応がない・
(やっぱり・・ココは閑古鳥の楽園になっとるなぁ・・)
それこそ、小渓のドライフライの釣りで「これでもか?」と言う様に丁寧に小スポットもトレースして見るが全く魚の反応が無い。
しかしこの状況に反して、シーズン終了間際の秋分の日を象徴する様に、秋色に傾きかけた渓は抜群の雰囲気を漂わしている。
(遅かった・・ちゅぅことでっかぁ?)

↑渓の雰囲気は申し分ないが、魚がサッパリ顔出ししない・・元々魚影が希薄なのか?・・それとも尽く抜去られた後なのか?・・・
「ホンマ・・サッパリでんがな・・」
既に入渓してから30分が経過しているが、それこそココまで水面にカナブン(関西地方でビートルのこと)浮かべてイチビッて居る暇なおっさんそのものである。
しかし、全く話にならない渓でも無いらしく、木々の枝には所々に絡んだ釣り糸や目印が確認できていた。
(居ることは居るんやろなぁ?・・時期逸しただけかぃ?)
程なく、安直に手出しするとトラブルが発生し易い小スポットを発見・・・
餌釣りとなれば邪魔臭くパスしがちで、フライフィッシャーとなれば安直に投じて投擲点でフライを引っ掛け易いスポットに見えた。

↑一見容易く見えるがやや下手(しもて)からサイドで狙うとドドラッグが掛かり易く、無理をすると熊笹に引っ掛かり易い小スポット・・・
「あそこは(ループ)入ったら美味しいなぁ・・」
慎重にループが解ける寸法を見極めて、ややダウンクロス気味となった場所に立ち位置を決めた。
その一投目・・・
「これで(ループ)入ったか?」
[パシュッ!]
期待通りに小さく弾ける反応があり、小さく合わせを入れてロッドを立てると、これまた一段と小さな銀輪が背後に吹っ飛んで行った。
「スマン!スマン!スマン!・・アワセ強ぉ過ぎたし!」
(茶ワナかぁ?)
「ありゃ?・・何とお前さんかぃ?・・」

↑竿抜けと見立てた小スポットから期待通りに顔出ししてくれたチビあまご・・・釣れた場所から考えるとこのサイズでも致し方ないが、茶ワナか居てもイワナと踏んでいた状況でこの様なあまごが出るとは予想外だった。
「そやけど、よぉ〜まぁ〜(鉤に)掛かったもんやで・・(笑)」
(しかもあの強ぃアワセで・・)
運良く鉤先が口に入ったタイミングで鼻っ面をスパッと貫通する様に鉤掛りしており、単純にラッキーだっただけである。
「あまごが居る?・・(あまごも居る?)・・どっちや?」
(毛鉤どぅするべぇ〜か?・・・)
あまごが(も?)居ると解れば、ビートルは少々キツい様にも感じてアントが脳裏を過るものの・・
「確かにあまご狙いやったらアントがエエかもしれんけど・・」
(そやけど、イワナや茶ワナやったら絶対ビートルが有利やし!)

↑ドチビながらもあまごが顔出ししたが為、フライの選定に迷いが生じる・・こんな小さな流れが続くならば迷わずアントにしたかも知れないが、全体的な渓の雰囲気はこの時期ビートルが似合うイワナ(茶ワナ)の渓だった。
「うぅ〜ん・・間(あいだ)取って様子見よかぃ・・」
ビートルをカットしてレインデェア・パラシュート#14に結び直し、更に上流を目指して釣り上がって行く・・・
しかし、これまたサッパリ顔出しが無い。
(やっぱり、アソコでチビが顔出しすんのが関の山なんかぃ?)
それでも、辛抱して丁寧に釣り上がる・・
全く反応はない・・・
「あぁ〜ぁ・・閑古鳥の楽園でんな!・・あぁ・ほぉ・くぅ・さぁ〜!」
(どなぃやねん!)

↑渓相は私好みの落差の無い広葉樹林の流れである。・・しかし、サッパリ当たりがなく時間だけが過ぎて行った。
やがて入渓から一時間が過ぎ、前方に離渓点と見立てた橋が見えて来た。
(茶ワナは居りまへんなぁ?・・おったらチビぐらい顔出しするやろぉ?)
ゆっくりと丁寧に釣り上がり、段々と橋が近づいて来た。
(そろそろ・・打ち切りやね・・)
「最後アソコ流して(渓から)上がるとすっかぃ・・」
その様に見立てたポイントで立ち位置を決め、泡切れにかかる様に投じた一投目・・・
泡切れを通過してドリフトを開始した途端・・・
[パシュッ!]
一瞬でフライが消し込まれ、反射的に合わせたロッドに躍動が伝わって来た。
「待ってましたやホンマ・・(タイプアップ)ギリギリやし!(笑)」
出方と掛けた段階でイワナでは無いと伺えたものの、あまごっぽぃ感じもするが、茶ワナの期待も捨てきれない。
(さて・・どっちや?)
「あぁ〜やっぱり・・お前かぃ・・」

↑タイムアップ寸前にちょっとした平瀬の泡切れから顔出しした6寸あまご・・・おそらくココはポツリポツリとあまごが釣れる渓なんだろう・・・次回はこの辺りを頭に入れて釣りを組立てるのが良いかもしれない。
「ヤマメと違ぉてあまごっちゅぅ〜トコがこの川らしぃなぁ〜・・(笑)」
(そやけど、釣れるんやったらイワナが居ってほしぃなぁ・・)
当然、サイズも数も贅沢言う気は毛頭なく、6寸イワナが程々に釣れてくれれば、この渓の雰囲気が後押しして最高の釣り場になると思うが、願っても果無い想いとなるのが現状であろう・・・
リリースと同時にリールを巻き上げて離渓し、車に戻る事にした。

車に戻る途中で目に飛び込んで来た看板・・・
(これぇ・・分かってるけど『十分注意してください』って・・何をどぅ注意すんねん?・・笑)
♪あるぅ〜日♪・・♪川のなぁ〜か♪・・
♪熊さぁ〜んに♪・・♪出遭ぁ〜った♪・・
(・・って、歌でも歌えっちゅぅ〜んかぃ?・・笑)
もし鉢合わせしたらその段階で注意も糞も無いだろう・・・
(ここは熊笹多ぃさかぃ・・)
「スズノコが出る頃(5月)はヤバイかもしれんなぁ・・」
車に戻ると下手(しもて)からYちゃんも戻って来たところだった。
私「どなぃ?」
Y「こんなん(チビの4寸指差し)顔出ししただけ?」
私「(魚種)何やったぁ?」
Y「解りましぇ〜ん!・・(鉤に)掛かるかぃな!・・あんなチビ・・(笑)」
結局、ここでは茶ワナにお目文字できず、軽く昼食をとって場所移動とした。

A茶ワナの渓(13:15〜15:00)
私「まず先行者(居るかどうか?)確認しょぉ〜かぃ・・居っても後追ぃせなしゃぁ〜なぃけど・・」
すると渓を遥か下に見下ろす所に車が一台・・・
Y「あれは釣り人??」
私「こんなとっから入ってどなぃすんねん?」
Y「居るかもしれんでぇ〜・・」
私「ホンでもワシら釣るトコ・・こっから裕に2キロあるし!・・まぁ〜こんな林道沿いで頭ハネにはならんやろぉ・・(笑)」
そこから暫く進むと、[鳥取営林署]と書かれた軽トラが一台・・・
それから先は全く車をお見受けせず、何時もの駐車ポイントを通り越して更に上手(かみて)へと走るも運良く入渓者のお車は見受けなかった。
私「ここは(茶ワナが)居ること分かってさかぃ・・適当にやろぉかぃ!」
そして私は何時ものコースに若干被る形でコース取りを決めると、Yちゃんは未開のかなり上手(かみて)目指して歩いて行った。

↑渓相は午前と変わらぬ赤茶けた渓・・この色合いが秋に傾く彩りを相まってそれなりの雰囲気を漂わしている。
「さぁ〜て・・この前はチビの調査済みやさかぃ・・今日はチビは相手にせんとそこそこ狙いで行くとすっかぃ・・」
(・・・となると毛鉤は?)
「ハナっからバッタもん(ポッパー・パラシュート)は無いやろ!ナンボなんでも・・(笑)」
ピックアップしたのは午前と同じくビートルだが、サイズアップして#10を結んだ。
そして釣りを開始したが、やたらと毛鉤が大きく見える。
(これカナブンっちゅぅ〜よりフンコロガシそっくりやし!)
「おぉ〜ら!茶ワナども!!・・フンコロガシは如何ですかぁ??」
赤茶けたゆったりした流れに溺れたフンコロガシよろしくプカプカと浮いて流れるシェルバック・ビートル#10・・
やはり少々オチャラケも度が過ぎたと思われた頃・・
[ポコン!]
「っしゃ!・・茶ワナらしぃ出方やし!(笑)・・あぁ〜んでも(サイズ)この程度なんや!」

↑比較的ゆったりした流れから、茶ワナの血統を彷彿とさせる出方でフライを渦巻きで吸い込んだ茶ワナ・・・#10のシェルバック・ビートルをがっぽり吸い込んで鉤掛りしてくれた。・・この写真を撮る間も口の中にフライがスッポリ入ったままである。
「まぁ〜・・居りましたな(当然か・・)」
気を良くして立ち上がり、先を急ぐと前回チビの調査を行ったポイントに差し掛かった。

(今日はチビちゃんチョッと休んどいてやぁ〜・・)
毛鉤はそのまま#10のフンコロガシで突き進む・・・
この頼みを素直に聞き入れたのか、サッパリ魚の顔出しが無い・・
「ちぃ〜とイチビリ過ぎたかぃ?」
(イチビリついでにバッタもんで行ったろかぁ?)
「・・んでも、この水(深)やったらビートルの#10で十分やろ・・」
(まぁ・・気長に待とぉかぃ・・)
そう決めたものの・・サッパリである。
「ちっ!・・飽きて来たし!・・」
程なく、それなりのポイント・・・
(よっしゃ!こっから行ったろ!)
ロクロク(6フィート6インチ)のショートロッドにもかかわらず、無造作にラインを引き出してゆったりとしたラインスピードから段々とスピードを上げに掛かる。
そして次なるフォワードでシュートと目論んだバックキャスト・・・
「フンコロガァ〜〜〜シ・・・シュ〜(ート!)・・あれ??」
(引っ掛かったし!)
振り向くと背後に伸び切ったラインの先に枝が張り出していて、そこに格好良くシュートされるハズであったフンコロガシがカラスウリの如くぶら下がっている。
(笑うし!)
「しょぉ〜もなぃことせなんだよかった・・ホンマ・・あぁ〜ぁ・・」
いつも通りにやれば良いものを、余りに反応が無い為についつい性根の[いらん事しぃ]を唆し、イチビリ半分に[しょぉ〜も無ぃ事]をやっ散らかした顛末である。
(ホンマ・・くだらん事せんと・・)
力任せで引っ張るとお決まりの如く張り詰めた音ともにフンコロガシは絞殺刑にさらされて木の枝にぶら下がったままである。
已む無くティペットを結び直す為に川岸にある適当な石にしゃがみ込んだ。
「おぅ・・こんなトコでなにぃ黄昏とんねん?」

しゃがみ込んだ正面にも岩があり、そこに一匹のアキアカネが微動だにせず佇んでいる。
(そぅ言やぁ・・今日は見ぃ〜ひんなぁ?)
先々週の八東川では鬱陶しい程、ロッドに止まって休憩する群れに出会したが、今日はサッパリ姿を見ない。
(そう言ぅたら先週の天増は空高ぉ〜飛んどったし!)
「おぃ!・・もぅ皆(里に)降りたんちゃぅん?」
毎年盆過ぎともなれば渓にアキアカネが飛び交い、やがて上空高く群れる様になるとスッカリ居なくなって渓に秋がやって来る。
私が先にシーズン閉幕を決め込むか、彼らが里に下りるかが微妙な所であろうが、今日は既に里に下った後なのか、目前で佇む個体以外はサッパリ姿を見受けない・・・・
「こんなトコで佇んどったら、このまま乾涸びてまぅで!」
写真を撮りながら呟くも全く動かず逃げ様ともしない。
業を煮やして指先でちょっかいを掛けてみると、漸くふんわりと飛び上がり目前をフラフラと飛び回る様になった。
「もっと高ぉ〜飛べ!」
この声が届いたか否か・・段々と上昇を開始し見る見る間に姿は上空の点となって消えた。
「よぉ〜し・・このままココに残っても・・・」
そう考えた途端、この渓に棲む魚が若干気の毒に思えて来た。
解禁当初からドンドン抜かれて数が減り、秋を迎える頃には「宝探しか発掘か?」と言う極めて希薄な魚影となって年越しを迎えるとなれば、もはやそこに再生をもたらす営みなど雄雌が出逢う事など我々の釣果よりも厳しい状況では無かろうか?
(もぅちょぃ考えなアカンでこれ・・同じ様に魚釣っとって偉そうなこと言えんけど・・)
そんな考えを抱きながらティペットを結び直し、再び釣りを開始するも相変わらず全く反応は無い。

↑茶ワナが釣れるだけなら、それほど興味が涌くものでは無いが、この渓は千代川水系で最もお気に入りの渓相で竿出ししているだけで気分が良い・・・特にこの時期、広葉樹は夏に萌えた濃緑の葉が枯れに向かって一瞬色彩を抜いて新緑の様な色合いとなる・・・今日は見事にその時期を引き当て釣れないながらも心地よい気分にさせてもらえた。
(ホンマに雰囲気はエエけど・・魚はサッパリでんがな!)
程なく、橋が見えた手前に枝谷が流れ込んで居るのが見えた。
止せばいいのにココでも[いらん事しぃ]が台頭し、流入点の少し上手(かみて)にある小スポットに毛鉤を投じてみた。
[パチャッ!]
慌ててアワセを入れると午前のあまご同様、一瞬で水中から銀輪が引き抜かれ背後にすっ飛んで水溜りに落下した。
「今の何や?茶ワナかぁ?・・あの曲線的なぐねり方・・イワナっぽぃなぁ?」
こうなるとサイズや釣り方云々以前にイワナが細々と息衝いているのか否かが知りたくなって、[こ泣き爺]の如く体を縮こまって枝谷へと足を踏み入れてしまった。
[ペチャ]
「・・っとぉ・・居るし!」
慌てて#10のビートルから#18のエルクヘア・カディスに交換し、更に上の小スポット・・
[パチャッ!]
(・・アカン・・糞ったれ!)
更にその上・・
[パチャ!]
「っしゃ!どっち(や?)・・あっ(バレたぁ)」
木々を潜って上に出ると、これまた一段と厳しい状況・・
もはや[こ泣き爺]では太刀打ちできず、ヤンキー座りで蟹の横這い状態となった。
[パチャ!・・コココ〜ン!]
「がぁ〜・・バレたし!・・ロッド立てられへんし!」
(めげへんでぇ〜・・絶対確かめたる!)
[パチャッ!]
ラインハンドを素早く引くと[バシャバシャ・・シィ〜ン・・]・・
(・・アカン・・)
[パチャ!]
「っしゃ!・・イワナかぁ〜・・・バレたぁ・・」
たった4寸足らずの魚に翻弄されながら蟹の横這いで突き進む状態はもはや渓流釣りと言う範疇を大きく逸脱していて夜店の鰻釣りに熱くなるのと同じである。
正直申して小学生時代にやり尽したザリガニ釣りの方がまだ幾分釣りらしいスタイルと言えよう・・・
「はぁ〜ぁ・・ここまでおちょくられるかぁ〜・・」
(竿が立たん・・ちゅぅのはやっぱり全然話にならんなこれ・・)
やがて、蟹の横這いでも進めぬ程、薮が酷くなって来た。
ここから進むとすればびしょ濡れ覚悟の匍匐前進となる。
(はぁ〜ぁ・・アカンな・・)
暫し休憩・・
(????)
「こんな事してる場合とちゃぅやろ!」
漸く蟹カゴに捉えられた身となって[いらん事しぃ]の顛末に気がつくも、立ち上がる事も出来ず、そのまま蟹はUターンして今度は谷筋を横這いで下り出すと背中のネットが引っ掛かって完全に蟹カゴに捕われの身となってしまった。
(動かれへんし!・・どぅすんの?)
再びスイッチを逆方向に入れ直したオモチャの如く横這いで上ってネットを外しに掛かると帽子が引っ掛かって飛ばされてしまい、慌てて下がって帽子を拾って再び逆方向に横這いで上がる・・・
(これ、端から見とったら笑えるし!・・ホンマ、止めといたら良かった・・イライラして来たし!)
頂点に達したイライラを抑えながら何とかネットの絡みを外して蟹の横這いでスルスルと谷を下り、漸く[こ泣き爺]に変身・・・
(はぁ〜疲れたし!・・ホンマ・・)
そしてココから暫く[こ泣き爺]となって渓を下り、漸く直立で立てる枝谷の流入点に戻ってこれた。
(はぁ〜ぁ)
[チリ〜ン]
(・?・)
どこからとも無く托鉢の虚無僧が奏でる様な鈴の音が聞こえて来る。
[チリリ〜ン]
ここで尺八の音などが聞こえれば狐狸の仕業が脳裏を過って卒倒したかもしれないが、鈴の音の出所を確かめるべく川筋に歩みでて周囲を見回してみた。
すると上流に熊鈴をぶら下げた若いフライフィッシャーが居られ、こちらに少し顔を向けられた途端上流目指して歩いて行かれた。
(ありゃぁ〜・・・入りはったし!)
「しょぉ〜もない蟹遊びしとるさかぃ!・・(こなぃなんねん)・・ホンマ!(笑)」
(どぉ〜するべぇ〜か?)
集合時間までは後30分あるが、先行されたら万事休す・・已む無く上がってYちゃんの様子を見に行く事にした。
まずは橋の上で休憩がてら、欄干にもたれて足首のストレッチをやって居ると、先程のフライフィッシャーが釣り上がってこられた。
この光景が辺りの景色と同化してそれなりの雰囲気を漂わしている。
特に意味もなくぼんやりと橋の上から眺めていると、釣り人からすれば見物人は気になるもので、この方も私に気がついて会釈された。
気遣われるのも気が引けて手を差し出しながら・・
私「どぉ〜ぞどぉ〜ぞ・・気にせんと(釣り)上がって頂戴!」
フライフィッシャーは軽く申し訳なさそうに挨拶してラインを手繰り寄せておられる。
FF「私・・ずっと下から上がって来たんです。」
私「えっ・・そうなん?その下の凹み(駐車ポイント)からぁ?」
FF「いえ・・もっとずぅ〜と下です。」
私「えっ・・そうなん?」
FF「はぃ・・(笑)」
(もっと下って・・どこやねん?・・車なかったでぇ〜・・上にも下にも・・)
私「えっ?・・下ってどの辺りぃ?」
FF「ずぅ〜とずぅ〜と下です。(笑)」
(まさかあの営林署の車かぃ?・・相当有んで・・ココまで・・)
私「あぇ?・・ほなゴメン!・・ワシここまでちょっと割って入ってもぉ〜たわ!ゴメンねぇ〜・・」
FF「いぇ・・(笑)」
橋の上から話しかける私に橋の下から答えるフライフィッシャー・・・
それほど大きな声を出さなくとも静な音で水が流れる渓はスッカリ秋の彩りに傾いている。
私「釣れたぁ〜?」
FF「いぇ・・小さいのが出るだけです。」
私「BROWN?」
FF「あっ・・はぃ・・(笑)」
私「頑張って・・・(笑)」
手振りで行って行ってとばかりに水上(みなかみ)へと誘うと、軽く会釈して上流へと歩いて行かれた。

↑橋の上から渓を見ると秋の彩りに傾き始めている。写真中央に居られるのがずぅ〜と下から釣り上がってこられたフライフィッシャー・・・割って入って申し訳ない事をした。
上流へと向かわれる若いフライフィッシャーを見送る様に橋の欄干にもたれて渓を見下ろすロートルとなった私・・・
自分自身の若かりし頃を思い起こすと、この釣りの懐の深さが染み沁みと涌いて出て、これが秋の渓の景色と相まって何とも言えない気分になって来る。
Autumnal Equinox、秋分の日・・・
「秋の彩りに傾き始めてっし!・・今日で今シーズンも閉幕でんなぁ〜・・(また歳とったし)」
やがてフライフィッシャーが見えなくなり、大きく深呼吸して時計を見ると集合時間まで後10分となっており、そのまま車に戻る事にした。
ロッドを仕舞い込み移動の準備をしているとYちゃんが戻って来た。
Y「あきましぇ〜ん!(笑)・・こんなん!」
そう言って指差しで4寸を差し出している。
私「茶ワナか?」
Y「そうそう・・チビしかおりまへんでぇ〜(笑)」
私「営林署の兄ちゃん釣り上がって来よったでぇ〜・・フライで・・」
Y「はぁ〜ん・・ごっつぃこと歩ぃとんなぁ?・・そぉ言やぁ・・途中で見たんヤッパリ?」
私「あっそうなん?」
Y「いやぁ・・ちゃぅ様な気ぃ〜してんけど・・」
私「何とか一匹6寸越え・・」
Y「茶ワナでっか?」
私「茶ワナも茶ワナ・・まっ茶っ茶や!(笑)」
Y「うぅ〜ん・・魚影薄いでぇ〜・・やっぱし餌で抜かれとんでぇ〜・・ぎょうさん仕掛け絡んどったし!」
私「確かにな!」
やはり異邦の血統が混じる茶ワナも日本の食文化に狙われたターゲットとなっているのかもしれない。
Y「さて・・お次は?」
出だしの遅れが祟って中途半端な時間となり、次なる行動が絞り込めない・・・
午前の区間でチビ茶ワナが出てくれたならば、時間差を置いてリトライすることも考えていたが、神の恵みのあまご一匹となれば頑張っても徒労に終わる事は目に見えていた。
私「ここ行って見よかぁ?」
昨晩屋根裏から引っ張り出した20年以上前の国土地理院の地図を開き、指差して見せるが老眼鏡が無く甚だ適当になっている。
私「横瀬川って書いてなぃ・・」
Y「うん・・書ぃたぁ〜る・・」
私「確か山郷養魚センターとか言ぅて昔(鳥取時代)聞いたことあんねんけど・・」
Y「別料金・・」
私「そうそう・・そやけどどぉ〜見てもこの渓に普通に入ってはる様な感じのサイトあるでな・・」
Y「ほぅ?」
私「いっぺんノゾキに行って見よかぃ・・」
そして車に乗り込み延々国道を目指した。
私「あれ?営林署の車あらへんやん?」
Y「ほなぁ・・もっと下にあった車ちゃぅ?」
私「えっぇ〜・・あっこからって・・裕に2キロぐらいあるんちゃぅん?」
Y「・・かもねぇ?・・」
程なく、延々走った先に車を発見・・・
スピードを落として見ると渓筋に降りる階段がつけてある・・・
私「うっそぉ〜・・・こっからって・・メッチャ(距離)あるし!林道沿いやし・・いっぺん(一度)戻って車移動させるやろぉ〜?」
Y「まぁ〜普通はね・・(笑)」
私「そやけど・・これで先行者言われたらどぉ〜しょぉ〜もないし!(笑)」
お逢いしたフライフィッシャーの方・・
恐れ入りました・・割って入って誠に申し訳けございません。m(__)m

B横瀬川(16:00〜17:30)
国道に出て先週sfr5さんが雨を避けて昼食をとられたと見受ける路傍のベンチ脇を通過し帰路に着く如く峠を目指す・・
私「ここ左折やな・・」
大きくハンドルを切って左折し集落を抜けると養魚場らしい場所が見えて来た。
私「養魚池水無ぃし!」
Y「・・・」
私「これぇ・・止めたんやなぁ・・」
Y「そぅちゃぅ・・」
やがて集落を抜けるとそれらしい雰囲気を漂わせる杉木立のイワナの渓へと様変わりし、如何にもと言うポイントが連続し出した。
私「エエ感じや!・・ここは竿出しした事無ぃわ!・・記憶に無ぃなぁ〜・・」
Y「そぅなん?(笑)」
私「エエ感じやでぇ〜ココ・・なぁ?」
Y「魚が居ればね!(笑)」
私「確かにな・・もぅ時期遅れやと思ぅけど・・」
考えてみれば京阪神から千代川にとっつくとすれば最短でアクセス出来る支流には違いなく、最も釣り荒れが早い渓となっても不思議ではない。
Y「あっ・・(川)二手に分かれるんや・・」
私「そぅそぅ・・よっしゃ、この二股まで割って見よかぁ?」
Y「はっ・・」
私「他に行くとこ無ぃし!(笑)」
Y「はぁ〜ん・・(笑)

↑渓相はイワナの渓としてそれなりの雰囲気が漂っている。・・イワナが顔出しするのか否か?・・それ以前に渓魚が居るのか居ないのかも分からない・・とりあえず、竿出ししてみる事にした。
そしてYちゃんが渓の入り口から釣り上がる下手(しもて)コース・・・
私は中程から二股まで釣り上がるコースで入渓してみたが・・
案の定サッパリだった。
一度だけ執拗に浮きを待つと十投目を数えた後・・・
[パシュッ!]・・・
6寸程のイワナがヤマメを上回る早さで弾ける様に出た途端、対岸の岩底に体をくねらせて戻るのが確認できたのみである。
「なんちゅぅ〜すばしっこいイワナやねん?(笑)」
(こぉらぁ〜画期的にスレとるなぁ?・・)
ここは至る所に釣り人の痕跡が有り、フライフィッシャーも多く訪れる渓である事が伺えた。

Y「アッカンでぇ〜・・サッパリ出ぇ〜もせんし!(笑)」
私「やっぱし、玉砕したし!・・来年どぉ〜するぅ?ココ(千代川の年券)?」
Y「うぅ〜ん・・あはっ!(笑)・・さて?」
私「まぁ・・今年もこれで終わったし・・来年まで考えとこかぃ・・」

・・と言うことで玉砕覚悟の茶ワナ探索で締めくくった千代川水系の釣行も終了となった。
(来週あるけど・・4週連続はさぁすぅがぁにキツぃし!)
「あぁ〜・・今シーズンも振り回されて終わったし!・・」
(とりあえず締めるとしまっかぁ〜・・)

Autumnal Equinox・・・
秋分の日暮れが近づく、秋の彩りに傾く渓で・・・

2012年 渓流閉幕!
・・一応、最終末どぅなるかわかりまへんが(笑)

*道具と毛鉤*
<茶ワナ探索>
ロッド:Campanella c3663U (6'6"#3)『Campanella』
ライン :DT-3-F
フライ :シェルバック・ビートル#10,#12、レインデェア・パラシュート#14(あまご1匹、茶ワナ1匹、チビ少々)
<横瀬川>
ロッド:Old Beech Quiet Loop VF663 (6'6"#3) 『Angler's Republic』
ライン :DT-3-F
フライ :レインデェア・パラシュート#14(サッパリ!)
posted by bacoon at 22:06| Comment(4) | 因幡に行く | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわ
まさかの千代川とはビックリですw
茶ワナ渓、やっぱり滝から上しかいない感じですねー
しかも数もサイズも小さくなって・・・
ま、サイズ的にちゃんと交配してるんでしょうが。
数年前に確認された「尺茶ワナ」まだいるんですかねぇ〜
(後半の川はもっと上流ボソッ)

「来年どぉ〜する?」とか言わず、
来年もちゃんと年券買ってくださいねヾ(≧∀≦*)ノ彡 
リアル情報出しますんでww

ラスト釣行お疲れ様でした。
来シーズンもよろしくお願いします。
Posted by takeyan at 2012年09月25日 20:23
お疲れ様です。

千代川ですか。
私にはなじみのない川ですが、渓相は私も好きそうな川ですね。

今シーズン最後もしっかり結果を出されたようで、うらやましい限りです。

私も先週週末、岐阜の郡上まで行ってまいりました。
長良川と鷲見川、前谷川です。

釣果と言えば、自分なりに楽しめたのでよかったのではないかと(笑)。
来シーズンはもう少しいけたらな、と思っております。
Posted by caddiswing99 at 2012年09月25日 20:36
こんにちわ!今年もあっという間に 渓流閉幕 ですね。
来年も千代川をよろしくお願いしますよ((^∇^)
千代川最終釣行で『ボ』だったこのボクが言うのも、非常に
滑稽ですが。
Posted by safari555 at 2012年09月27日 16:01
==========
takeyanさん、こんばんは・・・

>まさかの千代川とはビックリですw

自分でもビックリです。(笑)
まさかこの場に及んで釣り仲間の口から千代川が口を突いて出るとは思いませんでした。
>茶ワナ渓、やっぱり滝から上しかいない感じですねー

そうなんでしょうけど・・どちらの流れにも居そうな気もするんですが、やはり片側しか姿を見ません。この辺りまたご教示下さい。
ラスト釣行頑張って下さい。
朗報お待ちしております。

==========
caddiswing99さん、こんばんは・・・

>私にはなじみのない川ですが、渓相は私も好きそうな川ですね。

鳥取県東部となればこの千代川水系一色となる様な・・・
岡山県境・兵庫県境から水を集めて鳥取市から日本海に注ぐ河川でひとつの漁協さんの管轄ですので足繁く通っても一年で全てを回るのは不可能です(笑)。
人も多く厳しいですが、関西から西方面に目を向けるとやはりココが気になる渓となりますね・・
大津からは若干遠いかもしれませんが、いつものお仲間で一度出向いてみられるのもよいかもしれません。鳥取辺りは温泉の宝庫です。(^.^)/

==========
safari555さん、こんばんは・・・・

>今年もあっという間に 渓流閉幕 ですね。

ホンマ歳のせぃか・・あっと言う間です。
段々[あっと言う間]がドンドン早くなって来てます。
>来年も千代川をよろしくお願いしますよ((^∇^)

ドキッ!
昨年に今年と大きくスベッてますんで、ついつい・・・
でも西に向かう渓となればやはりココが有望なんで、気がついたら釣っていると思ってます。
(東は色々ありますけどね・・)
ラスト釣行頑張って下さい。
朗報お待ちしております。
==========
Posted by bacoon at 2012年09月27日 21:51
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