2009年05月02日

八東川・・20年ぶりの探索釣り・・


■八東川流域
■2009−5−2(土)〜3(日)晴れ晴れ晴れ
■イワナ3匹 ちび(ヤマメ・イワナ)数匹 バラシ数回
■同行者2名
GWに一泊二日で出向いた千代川水系大支流の八東川・・
昨年、摘み食いの様な試し釣りで様子を見てみたが、今シーズンはもう少し腰を入れて探索釣りを実施した。
20年ぶりに訪れる渓に大きな期待を抱きながらも、今シーズンはスタートからシビアなサイトフィッシングが続いて居る為、久しぶりに渓の様子を見るならば、心地よいリズムのブラインド・フィッシングで通したい。
カプラスとカンパネラ・・
支流はドライフライで本流はウェットフライと出向く前から【ボ】も覚悟の上で釣り方を決め打ちしてロッドを選び、小細工毛鉤を玄関に置いて家を出た。
変わってしまった所・・変わらず迎えてくれた所・・やはりこの流れには色々な想い入れがあって、渓に降り立つだけで心地よい・・
確かに「魚事情」で釣るべきところ、「釣り人事情」を強引に押し付けた釣りとなったが、帰路に付く頃にはサッパリした気分に包まれていた。
結果だけ簡単に見る


実はGWに一泊二日の釣りを考えることになったのは、昨年秋に管理釣場に出向いた「天川」行きがキッカケだった。
実際、この年になると車中泊はできれば避けたく、バンガローを予約することにした。ところが、天川沿いに数あるキャンプ場のバンガローは何処も予約で満杯状態・・・
私「アカンなぁ〜・・空いてへんし!」
K「やっぱり天川・・人多いんかなぁ?・・あれだけの川やったらGWは止めるのが無難かなぁ〜?」
私「うぅ〜ん・・今年は雪少ないし・・八東にして、天川は来年にせぇ〜へん?」
K「八東?(笑)懐かしぃ〜なぁ・・イイですよ・・」
と言うことで、バンガローに予約を入れると上手い具合に空きがあり、しかも一泊一棟で四千円と格安・・
久しぶりのメンバー総動員を目論んで、Yちゃん、Kさんと私の何時もの3人にテンカラ師のN、鳥取在住餌釣師のY爺を誘ったが予定があって日取りが合わず、已む無く何時もの3人となった。
6時に集合して私のワゴン乗り込み、車1台でスタート・・宝塚から山陽分岐までは渋滞したものの、予想した程の混雑もなく、戸倉峠を越えて八東川の流れが目に飛び込んで来る頃に時計はもう直ぐ9:00・・氷ノ山にあるバンガローのチェックインは15:00だが、先に山頂を目指して荷物だけを置かせてもらい、再び本流沿いに戻ると10:00前・・年券を購入して大きく深呼吸・・
「さぁ〜・・行こかぁ?・・・最初は【諸鹿】やろ!」と気合を入れて来見野川沿いに車を進めた。

<<一日目>>
@来見野川・諸鹿上流 10:30〜12:30
私「取水(田圃の)始まってる??」
K「ところどころ・・この休みが真っ最中ちゃう?」
車窓から見え隠れする渓相は水量は若干少なめ・・この辺り、昔と変わらなければ、ココだけでなく八東川流域の全てで、田圃の取水が渓流の水量を決めていたと考えている。
5月後半〜6月前半・・梅雨入り前の最盛期にひと里ごとに水が減って流れが細くなるところが残念でならなかった。
私「あぁ〜諸鹿やなぁ〜・・」と集落を通過・・
いよいよ目指すポイントに期待が膨らむと・・
K「水量増えましたねぇ〜・・やっぱり取水の影響やね・・イイ感じですよ!」
私「こんなにアスファルト続いてたっけ?・・この辺りやったぁ?・・」・・と、20年前の野営場を探すも記憶は完全に消えうせている。
K「この辺りで充分やん・・」
確かに・・20年前に林道から降りる渓沿いの広場が今も残っている方が不思議である。
私「あの橋の下手にあったスペースに留めて適当に(渓を)割ろかぁ?・・」と車をUターンさせた。
Kさんは橋の袂から釣り上がるとの事で、私とYちゃんは下手に下がり、私が下手から駐車ポイントを通過して橋の袂まで、Yちゃんは下手にあった堰堤から私の入渓点まで・・それぞれ2時間分の距離を分けてスタート・・・

↑久しぶりの来見野川・諸鹿上流・・細かな記憶は消えているが、渓の雰囲気だけは記憶の底に残るイメージ通り・・期待に大きく胸が膨らむ・・
「さて・・やっぱりライトケイヒルやろぉ・・」・・と、ティペットは太めの5Xに#14を結び、トレースを開始した。
ところが、期待に反して・・と言うか、予想した通りと言うか・・サッパリ出ない。
先行者の痕跡はなく、遅出の割りには一番掛けの様な気もする・・しかし、反応はない。
やがて、それなりのポイントで魚が浮いた。
「ヤマメかぁ?・・喰え!・・早よぉ〜喰え・・なんじゃい!・・戻るんか?」
もう一度、トレース・・・同じ様に浮いて毛鉤を追尾し・・そろそろ落ち込みに差し掛かる頃に漸く毛鉤を素早く突付いた。
「アカン・・これじゃ乗らんし!・・まあ、そのうち銜えるやろ・・」・・と安直に考えてマイペースで釣り上がる。
昔はもっとファースト・アクションのロッドでハイペースで釣り上っていたが、今はとてもそんなマネはできない。
やはり加齢と共にそれなりのペースになってしまった。
気を取り直して釣り上がる。

程なく・・また、ヤマメが毛鉤を見に来た。
水面下10〜20センチで追尾し、流れの土壇場で戻るか電光石火のアタック・・これでは乗らない。
已む無く、毛鉤をクイルボディー・パラシュート#16に変更・・すると、サッパリ見に来なくなる。
もしかして?・・とライトケイヒルに戻すと、またもや毛鉤見物のヤマメ登場・・
「アカン・・これ、魚水面見てへんし!・・クイルボディの#16じゃ水面見てない魚は気が付かんのやろ・・こりゃ厳しいわ・・」
こんな状況だとちょっと毛鉤を沈めるだけで状況が一変することは承知の上だが、今日はドライで通したい。
「こりゃYちゃん苦労しとんでぇ・・Kさん爆釣ょ〜ちゃうかぁ?」
3人で同時刻に前後で入渓していることもあり、ソフトハックルのウェットを駆使するKさんが好調で、カディスとパラシュート・・ドライが信条のYちゃんがサッパリであれば、【魚影はあるがドライに厳しい状況】と判断できる。
そう考えると、初心貫徹・・小細工は止めて、ライトケイヒル#14で釣り上って行った。
タイムリミット寸前にヤマメが電光石火のアタック・・漸く乗ったが足元でバラシ・・
「しゃぁ〜なぃ・・今度はじっくり釣ったろ!・・」と車に戻る。
案の定、Kさんはヤマメ4匹イワナ1匹の5匹と好調・・Yちゃんはサッパリ・・・
ココで昼食を兼ねて情報交換・・

↑新緑シーズン真っ盛り・・この時期が一番心地よい・・
K「水面では釣れませんねぇ・・皆、水面下・・一番浮いても10センチぐらい下かなぁ〜・・」
私「やっぱり(笑)・・水面割る?」
K「あ〜ぁ・・ぜんぜん!・・喰い方も反転せずに喰うもん!」
私「どなぃやった?(笑)」と、無言でタバコを吹かすYちゃんに問いかけると・・
Y「サッパリ・・出もしまへん!」とのこと・・
やはり予想は的中した。
私「昔は里(諸鹿)から下手がヤマメでこの辺りはイワナやってんけど・・」
K「イワナは粘りましたよぉ〜・・ココは居るやろぉ〜と思って、かなりしぶとく粘ったもん・・」
私「10投目ぐらい?」
K「イヤイヤ・・数分・・数十投目(笑)・・やっと出たと思ったら掛け損なって、それからまたしぶとくやってどうにか水中で掛りましたわ(笑)」
ココまでイワナの浮きを信じて待てるのも凄い・・
私「さぁ〜て・・どうする?・・諸鹿かその下手か?・・里川の釣りになるけど・・やってみまっか?」
イブニングは本流と決め、初日は【来見野川】を確かめて見ることにした。

A来見野川・諸鹿周辺 13:15〜15:00
諸鹿にお住まいの方々は、どこもかしこも田植えに備えて農作業真っ最中・・
「こんにちは・・」と挨拶を交わし、農作業の邪魔にならない様に車を留めて入渓した。

↑田圃の脇を流れる里川・・この時期、大好きな釣りのひとつ・・ゆったりとしたリズムで釣り上がるのが心地よい・・
「あぁ〜・・気持ちエエのぉ〜・・これで、モコッと出てくれたら言うことなしや!」・・と、クイルボディー・パラシュート#16を結んで釣り上がる。
ところがそんなに甘くはない!・・昔のイメージとは大きく異なりサッパリでない・・・それどころかカゲロウにガガンボ、カワゲラが舞う抜群の状況にも関わらず、雑魚の存在すら確認できない。
「ドピーカンやからかぁ〜???」

↑里川の釣り上がりにピッタリ息が合うカムパネラc3833・・・魚が出なくとも、コイツが生み出すリズムが心地よくさせてくれる。
少々早めに車に戻ると、Yちゃんもご帰還・・
イワナのライズを見つけ、そいつを仕留めて何とか一匹・・後はサッパリとのことだった。
程なく、午前中好調のKさんも戻ってきたが私と同じくアタリもカスリもせずサッパリ・・やはり、昔の様には行かない。
そこでこの場を打ち切り、夕食の買出しをしてから本流で釣ることにして、来見野川を後にした。

B本流・若桜中之島公園前 16:00〜18:30
若桜駅前の農協で今晩の夕食であるキムチ鍋の食材を購入し、日没までこの辺りの本流を釣ることにする。
中之島公園の駐車場に乗り付けると目前の流れにルアーマンがひとり、その連れ合いと思われるフライフィッシャーがひとり・・
本流の太い流れに膝上まで立ち込んでキャスティングを繰り返している。
駐車スペースに車を留める直前に、フライフィッシャーのロッドが曲がった。
K「あぁ〜あれ釣れてるなぁ〜・・」
私「あっ!ホンマや!」
そさくさと車を降りて護岸の上から見物・・程なくネットに納まったのは20数センチの魚・・・
K「ヤぁ・マぁ・メぇ・・でぇ・・すぅ・・かぁ・??」・・と大声で呼びかける。
釣「イぃ・ワぁ・ナぁ・・でぇ〜す!」・・と律儀に大声で返してくれた。
居るのか居ないのか?・・と言う心配を余所に、先行者がしっかりと魚が居ることを教えてくれた。
程なく・・イワナを釣り上げたフライフィッシャーが川から上がって来ていた。
私「よぉ〜来はるん?」
釣「米子なんでそんなに・・よく来られるんですか?」
私「イぁ・・20年ぶり(笑)・・たくさん釣れましたぁ?」
釣「イワナ2本程・・毛鉤は#12のソラックスと#14のCDCです。」
私「なるほど・・ドライで・・」
釣「そこの流芯にルアー通してたんですよ・・偶々振り向いたら護岸側でライズらしきものが目に入って・・暫く観てたら、やっぱりライズだったんでフライに変えました。」
私「あっ!ライズしてたん?」
釣「エエ・・この流れなんでサイト(フィッシング)でないと・・ブラインドじゃキツイっしょ!(笑)」
私「まぁ〜・・そりゃそぉ〜やなぁ!(笑)」
そんな会話を交わしながらイワナを釣ったフライフィッシャーは帰り仕度を始めている。
タバコを吹かしながら、川面に目をやり、笑顔でフライフィッシャーの車を見送って仕度を始めた。
「ライズ有ったってかぁ〜・・未だこんな陽ぃ〜高いのに・・」
これからイブニングに向かう時合で先程目先で見せられたライズハントに迷いが生じるも、今回はそんなロッドを持って来てない。
「そんなボコボコ・・ライズする訳けないし!・・有ったとしても、それはそれ・・」
セルロイドのドライボックスをベストから出して、代わりにホイットレー詰める・・・迷いを封印する為にドライフライは持ち出さないことにした。

↑久しぶりのド本流・・10フィート弱のロッドを持って川原に降りる・・瀬一本をポイントと見立ててウェットを通すか・・ガンガン瀬の開きでフラッタリングをするか?・・・選択肢はこの二つ・・
(この流れなんでサイトでないと・・ブラインドじゃキツイっしょ!)
・・・さっきのフライフィッシャーの言葉が脳裏を過ぎる。
確かに・・支流の様にドライで単純に叩き上がって行くだけでは、相当に厳しくルアーに匹敵する範囲で探りを入れるか、ライズを狙い打つかのどちらかとなる。
YちゃんとKさんは、それぞれロッドを片手にライズを探し求めて上流へと向かっていった。
「あそこ(一段下手の流筋)ルアー通したんやなぁ・・ホンであそこ(2段下手の流筋)でライズしたんやな・・まあ、エエわ・・やってみよかぁ・・」
先ずはダンケルド2連発・・ドロッパーは#10・・リードに#8を結び、手前の緩流帯で水に馴染ませる為に数回キャスト・・両方とも水に馴染んで沈み易くなった事を確認してゆっくりと立ち込み始める。
「結構キツイなぁ〜・・」
膝上太腿まで立ち込むのも久しぶりだが、ココまで水流圧を受けるのも久方ぶりである。
一投目は対岸までの距離や流速などを測る為に殆ど沈めないで流しきり、二投目にキャストした直後にメンディングを入れて沈ませる・・YちゃんとKさんはどの辺りか?と上流に目をやった直後・・出し抜けに来た。
[ググッ・・グィ〜ン・・]
「しまった!遅れた・・よぉっしゃ〜・・乗ったでぇ〜・・さすがスーパードリフトや!・・おっしゃ!T川サイズや!・・」と口走った途端、対岸の緩流帯に浮いた魚が再び流芯の激流に突っ込むと、事もあろうか下手に向かって走った。
「わわわわわぁ〜・・アカンてぇ〜そっち行ったら・・・」
足取り危うく魚について下手に降りる・・・しかし、魚はどんどん下って行く・・石組みを一段下手に落ち様とする魚に・・
「ア・カ・ン・・これ以上は・・・」とやや強引に手前の緩流帯に引き止めた。
ドロッパーを喰ってるところが確認できた途端・・・空鉤のリードが偶々川の中に生えている葦に絡んでしまった。
[バシャバシャバシャ・・・]
「ヤヤヤヤヤバイ!・・待て待て・・・」・・と思うまもなく、暴れる魚が消えたと同時に吹っ切れて軽くなった。
「・・(何で?)・・」・・概ねツキに見放されると、この様なアクシデントが待ち構えている。
暫し、呆然として動けない・・・リーダーは3X・・・切れる訳もなく、ラインを巻き取りながら忌々しい葦の枯れ枝に歩み寄り、大きな溜息が出ると落胆の余り力が抜けて水流圧に抑えて立ってられない。

↑何でこんな所に生えとんねん!・・ホンでまた何でこの葦に引っ掛んねん!・・と、ボヤいてみても始まらない。
いったん流れから上がって護岸の脇にある段差に座って川を見る。
「はぁ〜ぁ・・何やっとんねん!・・ホンマ、支流の釣りと違ごて次ぎ行く言うても・・そぉ〜簡単には喰わせられんで・・くぅ〜そぉ〜・・」
気を取り直して、ドロッパーの#10ダンケルドはそのままにして、リードを#10のリリー・メイに交代させて再挑戦・・しかし、そんなに甘くは無い。
ひとしきり大きくターンさせたり、何度か細かくターンさせたり、表層、中層とあの手この手でやったがサッパリ・・石組みを一段上がった流筋や一段下がったガンガン瀬など・・くまなく通して見たものの何処もかしこもサッパリだった。

↑出し抜けの1匹をバラシた後、頼みの綱のダンケルドとリリー・メイで通して見る・・・しかし、全く魚信は得られない。程なく、陽が西に傾きイブニングが始まろうとしている。
「アカンなぁ〜・・ココは少し休ませて上流みに行ってみよか?」とYちゃんとKさんの様子を見に行くことにした。
暫く行くとYちゃんが休んでいる。
私「どなぃ?」
Y「ライズないし!・・」・・と半ば諦めムード・・
Kさんは何とかライズを見つけてヤマメ1匹を仕留めていた。

↑太腿まで立ち込んでアップクロスにキャストし、ダウンまで広範囲に流す・・支流のフライフィッシングとは赴きが異なり、どちらかと言えばルアーに近い気分になる。
やがて18:00を回った頃・・[ググッ]っと当たりがでるがその後の喰いこみが無い・・
「・・?・・カワムツか??」
そこからはヘドが出る程、カワムツが当たる・・・ライズは皆無だが、イブニングに向けて小康していたカワムツが動き始めていた。
この当たりの中に、一際力強い当たりを期待して大きく扇を描いて流し続けるも、ターンが終わったところでカワムツが当たる・・・
「もうそろそろ終わりやなぁ〜・・あぁ〜ぁ・・今日は魚の顔見てないし!・・明日に賭けよか・・」
薄暗くなったところで川から上がり、ラインを巻き取って納竿・・
私は【ボ】、Yちゃん1匹、Kさん6匹・・八東川の初日が終了した。


<<二日目>>

↑今回釣行の宿・・二日目も快晴が期待できる。

C細見川・妻鹿野上流 8:00〜10:00
昨日は来見野川を探索したこともあり、今日はもう一つの有望支流・・【細見川】から取り掛かることにした。
ここの上流にある【ふるさとの森】は鳥取在住時代に何度も子供を連れて来たところである。
妻鹿野に差し掛かると、その昔子供と蓮華の花を摘みに来た懐かしい田圃が見えてきた。やがて山間に差し掛かると土筆を取った土手もそのままだった。
「懐かしいなぁ〜・・ここら鳥取居るとき子供連れてよぉ〜来たわ・・・そろそろこの辺りでやって見る?」
景観は昨日の来見野川が勝るが、渓相となればこの細見川に軍配が上がり抜群である。
しかも、様々な複合ハッチが始まっていて期待に胸が膨らむ・・・しかし、最悪のケースも想定して、まずは、2時間で一度集合することにして、各々分かれて渓に降りた。
結果はその最悪のケースが待ち構えていた。
サッパリ魚が確認できない・・・雑魚すら姿を見せない・・・ハッチはピークを迎えており、魚が居ればライズのひとつぐらい確認できるハズだが全く見受けられなかった。

↑久しぶりに降り立つ細見川の流れ
「こりゃぁ・・居らんなぁ〜・・渓相は抜群やのに・・」
暫く行くと、小滝と言えば言い過ぎだが、人の背丈を上回る大きな落ち込みが見えてきた。
入渓以降、ライトケイヒル#14、グリズリー・パラシュート#14、エルクヘアカディス#14、#16、クイルボディー・パラシュート#16・・色々やったがサッパリ・・・

↑今回釣行で山渓流ドライフライ御用達のカムパネラc3753・・・この後、ここに写るマリエットのリールに悲劇が起こる。
程なく、大きな落ち込みに到着、高巻く為に大淵の脇をヘツって落ち込みに近づいた時・・右の視界に何かが動いた。
久しぶりに見る茶褐色の[テン]だった。この向こう側を流れる岸田川同様、この扇ノ山は茶褐色の[テン]をちょくちょく見かける。
毎回愛嬌満点でいつも見えなくなるまで目で追ってしまい、今回もヘツっているにも関わらず、振り向いてしまった。
そして次なる右手を差し出した瞬間・・足が滑って・・プチ滑落・・
[ドッボォ〜ン・・]
幸い水中に大岩が有り、ヘソ辺りまでズッポリはまって助かった。
「いぃ〜ったぁ〜・・ビショビショやし!・・あぁ〜・・カメラまで後ちょっとやったな・・危なぁ〜」と岸に這い上がり、浅瀬に投じたロッドを拾い上げると、リールに大きな傷が入っている。
「あぁ〜ぁ・・また、やってもぉ〜た・・止め!・・ケチ付いたし・・いったん上がろ・・」
車に戻るとKさんもYちゃんも早々に切り上げて戻って来ていた。
結果は皆同じでサッパリ・・
K「こんなけ虫が飛んでて魚が居らんのも珍しいなぁ・・」
私「この渓[虫天国]やし!・・・あぁ〜ハマッた・・ビショビショやし!」
Y「・・・(笑)」
結局3人とも、この渓にダメ出しして早々に本流筋に戻って来た。

D加地川・最上流 11:00〜12:00
昼食を購入する為に最寄のコンビニまで移動・・その足で[小畑川]を見に行ったがパッとせず、結局は私のお気に入りである[加地川]で竿を出すことにした。
国道を反れて集落を通過し、程なくお気に入りの橋が見えてくるところで先行者発見・・フライフィッシャーが二人・・橋を渡って上流を目指すと変電所の手前に車が一台留めてあった。
私「昔はこの辺り・・イワナが濃かってんけど・・あの車・・釣り人かなぁ?」
K「あっ!・・戻って来はりましたね・・」
見ると車の持ち主らしき餌釣師がお一方・・林道を下って来ておられた。
窓を開けて挨拶をし、様子を伺うと・・「ボチボチ釣れた・・変電所の150m上まで・・」との事、やはり細見川の様にサッパリと言うことはなさそうだった。更に最上流に向かい、道が渓から分かれて尾根に向かう所で車を留めた。
私「あの人(餌釣師)帰ったさかい・・この辺り短く割って試してみぃ〜ひん?」
渓相はここまで来ると、林道沿いとは言え落差が大きく岩を越えるような源流域の雰囲気になる。
K「1時間程度で、やって見て反応なければ考えましょか・・」
・・と言う事で、100m有る無しの堰堤間を3人で均等に割って入渓した。
「こんな岩上りになるとは思わんかったし!・・また気ぃ〜抜いたら落ちるで!・・ホンマ・・」と、午前中のプチ滑落を反省して気合を入れる。
岩を登ると目の前に浅瀬が広がり・・肩を入れて這い上がろうとしたところで、左手の下からイワナが走った。
「うぅっわ!・・結構浅瀬に出とるなぁ〜・・」
これがヒントになって払出しをマークして釣り上がる。

↑決して濃いとは言えないが、丹念に探れば一発で出る・・魚は水面を見ていた。
程なく、ライトケイヒル#14が理想的なスプラッシュで消し込まれ、ロッドを立てると心地よい躍動が伝わってきた。
今回釣行で漸く最初の魚に御目文字で来た。

↑今回釣行の1匹目・・パンプキン色のお腹をしたイワナ・・サイズは小ぶりだが、魚体はそれなりに美しかった。
結局、その後チビ1匹を追加して時間となり、車に戻ると皆々それぞれチビを交えて各々2匹・・
最上流で魚影が確認できた為、私のお気に入りの橋の袂でやって見ることにした。

E加地川・中流域 13:30〜15:30
流石にココは先行者の痕跡が有る。
一等地の流筋は叩き上がった足跡があり、已む無く裏筋の弛みにライトケイヒルを投じるとイワナが一発で浮いた。

↑今回釣行の2匹目・・上流のイワナとは異なった魚体に見える・・腹は全く黄色くない。
ところが、流芯と言うかヤマメを狙うと一等地からもチビしか出てこない。
「やっぱり、相当ぉ〜竿が入っとるなぁ〜・・」

↑残念ながら、釣れるヤマメはこのサイズばかり・・
已む無く、竿抜けのイワナ狙いに的を絞り、もう1匹追加して車に戻った。

↑3匹目のイワナ・・結局この流域では昔から加地川に救われることが多い。
結局ココでは、YちゃんKさんとも調子が上がらずサッパリとの事で、私だけが救われた形となった。
私「さぁ〜・・本流行きまっか・・」と下手に向かう・・

F加地川・下流域 16:00〜17:00
橋を渡って集落が見え始めると・・
K「この辺り良さそうやなぁ〜・・」
私「昔はヤマメが出たけどなぁ〜・・」・・と、車を留めて流れを見る。
K「未だちょっと時間ありますよね?」
私「入って見まっか?」・・・と小一時間の入渓・・・しかし、3人ともサッパリだった。

D本流・吉川川合流点周辺 17:15〜18:30
いよいよ最終ラウンド・・
昨日本流で出逢った米子のフライフィッシャーが定評あるポイントとして勧めてくれた吉川川合流点に入ることにした。

↑本流吉川川合流点・・ココまで上流に来ると本流も幾分小さくなっている。関西圏で言えば安曇川の梅ノ木辺りに近い。
「ココまで上に来たら愛知川や安曇川と変わらんし!・・まあ、手頃と言えば手頃やし!」
早速、ウェットを結んで昨日同様に流れ全体を広範囲に探って見ることにした。
ドロッパーはプロフェッサー#10、リードにマーロックス・フェバリット#10を結び、おもむろにキャストする。
二投目・・またもや出し抜けにヘッド&テールで躍り出て、未だ水に馴染む前のリードフライに襲い掛かった。
ところが乗ったと同時に流芯に突っ込みだそうとするところを、強引に浮かせてネットに手を回した時・・・
「あっ!・・また、バラしたやんけぇ〜・・なんでじゃぃ・・しかも、まだ準備段階やし!・・不意打ち仕上がって・・糞ッタレ!」
せっかく、20年ぶりに訪れて・・しかも釣れないまでも本流筋で魚の姿を見られただけでも良しとしなければならぬ所を・・こんな傲慢な姿勢で釣っていては決して次ぎなる機会は恵まれない。
薄々わかっては居るものの・・ついついボヤキが口をついて出てしまった。
案の定、サッパリ・・・
吉川川の合流点まで釣り上がり、暫く休憩した後、ダメ元で釣り下がって見ることにした。
流芯を跨ぐ様に対岸の緩流帯にキャストして大きくメンディングを入れてフライを沈ませ、ダウンクロスにターンさせながら流し切る。
入渓したところが近づいて来たところで、根掛りを喰らってしまった。
老眼鏡(+3.0)に掛け直して、フライのポイントや結び目をチェックし、何事もなく大丈夫なので再び対岸の緩流帯にキャスト・・と言っても老眼鏡を仕舞い込む為の空流しである。
ところが、メンディングも入れずに流れ始めた途端・・[ググッ・・グゥィ・・]
「よっしゃ!・・乗った・・こぉ〜れはカワムツちゃうでぇ〜・・落ち着け!」・・と素早く取り込むことを考える。
しかし、老眼鏡を掛けたままなので、前を見てもボヤけて何も見えない。
(掛け替えてる間にヘマこいたら、目ぇ〜も当てられへんし!)・・と、右手にロッド、左手にネットを持って準備万端!
ボヤケた視界にも関わらず、何とか上手くネットに納まった。
(よっしゃ!捕った!)・・と想ったと同時に、留めていた呼吸が大きな溜息となって噴出した。
老眼鏡を外し、口に銜えてネットの中を覗き込む・・
「サイズはまぁ〜ま・・・」
信じられない光景が目に飛び込んできた。
「ウゥ・グゥ・イィ・・やぁ・ん・けぇ〜!!・・」と、思わず大声で叫んだ途端、口に銜えた老眼鏡が水中に【ドボン!】と落ちて流されてしまった。
暫く、動けない・・老眼になるとこんな珍事も待ち構えて居るのか?
落胆を通り越して、滑稽に思えてきて・・しまいにはアホらしくなって笑いが込み上げて来る。
「老眼鏡なくなったし!(笑)・・はぁ〜ぁ・・止めなしゃぁ〜ない!・・・ホンマにスッカリ騙されたし(笑)・・あ・ほ・く・さ・」
てっきりヤマメと信じ込んだウグイの口から毛鉤を外し、そっとリリースしてリールを巻いた。
・・納竿。

↑ウグイもルアーの時代から嫌と言う程釣ってきた・・しかし、鱒類と間違ってネットに収めた事等、今まで一度たりともある訳がない・・老眼とは手元が見えないだけでなく、こんな珍事も起こり得る・・今から思うとオモロイと言うかアホクサイと言うか・・(笑)
結局、本流筋では私とKさんがそれぞれバラシ1回・・手早く帰り仕度をして戸倉峠を目指して走る。

変わってしまった所・・変わらず迎えてくれた所・・20年程、封印していた渓流・・この釣行で開封されたも同然である。
源流域のイワナから、本流筋のヤマメまで・・
色々な釣りができるのがこの八東川の魅力でもあり、この辺りは昔と変わらない。
戸倉峠を越える頃には、心地よい疲れに包まれていた。


*道具と毛鉤*
1.支流源流域(加地川)
ロッド:Campanella c3663U (6"6'#3)『カムパネラ』
ライン :DT-3-F
フライ :ライトケイヒル#14等
2.支流山渓流(来見野川・細見川・加地川)
ロッド:Campanella c3753 (7"5'#3)『カムパネラ』
ライン :WF-4-F・DT-3-F
フライ :ライトケイヒル#14等
3.支流里川部(来見野川・加地川)
ロッド:Campanella c3833 (8"3'#3)『カムパネラ』
ライン :DT-3-F
フライ :クイルボディーパラシュート#16等
4.本流吉川川合流点周辺
ロッド:CAPRAS SD SFX Professor(8'9"#4)『SUSSEX』
ライン :DT-4-F
フライ :プロフェッサー#10等
5.本流中之島公園周辺
ロッド:CAPRAS SD SFX Majer(9'9"#5)『SUSSEX』
ライン :WF-5-F
フライ :ダンケルド#8等


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この記事へのコメント
初めまして、神戸在住の狸オヤジです。いつも楽しくブログ拝見させていただいております。
私ら兵庫県民は千代川水系をメインにしてるもんも多いんですが、盛期は連休までって感じですね。でも、里と自然のバランスがちょうどいい!感じでついついあまり釣れんの分かって通ってしまいます。
さて、私も来見野に半月前くらいに入ったんですが。おんなじ!水面をわりまへん!そん時はまだ水温が低いんかと思ってたんですが。もう連休明けですよねえ・・・なんででしょ。FFMが増えすぎた??近々、このブログで教えてもらったウエット持参で再度出撃予定です。湖北にもたまに出没してますので、白の旧プリウス見かけたら、声をかけてやってください。では
Posted by k-danuki at 2009年05月09日 00:00
行ってはりますね〜。

楽しいblogにいつも感心してます。

最後のウグイは何ともハヤ(笑)。それでも、私の後輩に言わせれば、「釣れるだけいいですやん」ってところですよ。

最近の私の感想から、老眼になってからフライを巻くようになって魚の気持ちがわかるようになりました(笑)。魚って、人間ほどフライが見えてるわけないですから、この老眼で見たフライって・・・・(笑)ってことです。

虫っぽい、なんて人間の目から見てるからって、最近思うようになりました。

天増川に先日行った先輩(えさ釣り)が、雪代で増水し、あまり芳しくなかったようです。
私は次回はT川かも。


Posted by caddiswing99 at 2009年05月09日 19:43
k-danukiさん

こんばんは、コメントありがとうございます。
>私ら兵庫県民は千代川水系をメインにしてるもんも多いんですが、盛期は連休までって感じですね。

盛期は連休までですか・・やっぱり、そうなんや!
私は大阪在住ですが、昔から釣り仲間は全員兵庫県民ですんで・・[兵庫県民は千代川水系をメインにしてるもんも多い]と言うのもよくわかります。
来見野はホンマ・・水面を割りまへん!
水温11℃あったんで普通に出てもおかしくないと思いますが・・何でやろ?
おっしゃる様に毛鉤族が増えすぎたんかもしれまへん・・
>湖北にもたまに出没してますので・・・

どこかの川原でお逢いするかもしれませんね・・また、その時はよろしくお願い致します。
(八東川も・・また色々とご教示下さい。よろしくお願いします。)

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caddiswing99 さん

こんばんは、・・行ってまっせぇ〜!
・・・って、これも今年は若干仕事に余裕(と言うかヒマ?)があるからなんですが・・エエかいな?

確かにウグイであれ「釣れるだけ有り難い」と考える謙虚な気持ちが大切かもしれません。

>最近の私の感想から、老眼になってからフライを巻くようになって魚の気持ちがわかるようになりました(笑)。

おっしゃってる事、わかる様な気がします。
ホンマに老眼になって・・雰囲気で判断することがありますもん・・よく見てビックリすることも有りますけど・・

>私は次回はT川かも。

うっ!・・私も天増かT川か、とにかく早く滋賀方面に行きたいです。
色々と諸事情もあるし、釣り仲間の意見にも大きく影響されますが・・
Posted by bacoon at 2009年05月11日 00:23
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